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WebAPIとは?
WebAPIとは、インターネットを通じて異なる2つのアプリケーション同士を連携させる仕組みを指します。WebAPIはアプリケーションの開発側から提供される、連携を実現させるためのプログラムで、アプリケーションの連携に必要な「部品」のようなものであり、そのプログラムによって機能を実装できます。
WebAPIの「Web」は、インターネットを通じてやり取りをすることを指します。そのため、必ずしも両方がWeb上のアプリケーション同士でなくても連携ができます。例えば、社内のサーバーが保有する顧客管理システムの情報を、インターネット上のECサイトと共有することも可能です。

APIとWebAPIの違い
APIとは、「Application Programing Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」の略で、異なるアプリケーション間でデータや機能を連携させる仕組みです。WebAPIはAPIのうちの1つであり、インターネット上で使えるAPIに限定されます。
APIは、同じプログラミング言語でのやり取りが基本です。
WebAPIでできること
WebAPIを活用することで、以下のようなことが可能です。
・既存のサービスの機能の拡張
・新たなサービスの開発
WebAPIによって、アプリケーション間でデータを共有できます。ひとつのシステムにデータを入力した瞬間にその内容が自動的に共有されるため、入力の手間やミス発生のリスクを減らせます。こうした理由から、業務の効率化が期待できます。アプリケーションの壁を越えてデータや機能の共有ができるため、柔軟に業務に活かせるでしょう。
異なるシステムと連携することで、一方のアプリケーションにもう一方の持つ機能を搭載するといったことが可能です。従来の機能に新たな機能が追加されるため、ユーザーにとってより使いやすく便利なシステムに改良できるでしょう。
WebAPIを複数組み合わせることで、新たなサービスを開発できる可能性もあります。
APIやWebAPIを使用しなかった場合
APIやWebAPIを使用しない場合、アプリケーションの開発者は必要な機能をすべて一から開発しなければなりません。そのためには時間や手間、コストなどがかかります。「搭載したいのにコストがかかるため実現できない」という事態が起こりかねません。
APIを使うことでデータや機能の共有が自動的にできますが、APIを使わない場合は手動での作業が必要です。APIを使うことなくデータを共有する方法のひとつとして、CSVファイルなどのデータを決められた時間に受け渡しする「バッチ処理」があります。
例えば、APIを使わずにECサイトの売上データを会計ソフトに連携する場合は、日々の売上データをCSVファイルにまとめて出力し、会計ソフトに読み込ませる必要があります。データの読み込みは自動的に行われないため、リアルタイムのデータは会計ソフトに反映されません。そのため、1日に1回、数時間に1回など、自動的にCSVファイルを出力し、その出力されたCSVファイルを会計ソフトが自動的に取り込むといったプログラム開発が必要で、これはバッチ処理と言われています。
バッチ処理は、設定した時間に処理が行われるため、実際に売上が生じてから会計ソフトに反映されるまでにタイムラグが生じます。タイムラグが生じることで、在庫状況の把握が遅れ、注文を受け付けてしまった後に在庫切れが発覚する可能性もあります。また、売上データの集計が遅れ、経営状況の把握が遅れてしまう可能性もあります。
こうした理由から、CSVバッチ処理によるデータ連携は、リアルタイム性が求められる状況には不向きと言えます。