請求書クラウドの各機能は、請求業務のプロセス(発行→受領→データ化→保存→外部連携)に沿って設計されています。
ここでは、NTTデータビジネスブレインズが提供する「ClimberCloud」を例に、請求書クラウドの5つの基本機能を詳しく解説します。なお、ClimberCloudは、JIIMA(公益社団法人日本文書情報マネジメント協会)より「電子取引ソフト」「電帳法スキャナ保存ソフト」「電子帳簿ソフト」の3つの区分で法的要件認証を取得しており、デジタルインボイスの国際規格であるPeppol(ペポル)のサービスプロバイダー認定も受けている、信頼性の高いシステムです。
基本機能① 電子保存機能(電子帳簿保存法・インボイス制度対応)
電子保存機能は、請求書クラウドの中核となる機能です。電子帳簿保存法で求められる「真実性の確保」と「可視性の確保」を同時に満たす役割を担います。
真実性の確保では、書類が登録された時刻を証明するタイムスタンプの付与や、訂正削除の履歴管理が求められます。請求書クラウドの電子保存機能を活用することで、保存されたデータが改ざんされていないことを法的に証明することが可能です。
また、可視性の確保に役立つ検索機能として、取引年月日や取引金額による「範囲指定検索」や、これらに取引先名などの複数項目を組み合わせた「AND検索」もあります。
インボイス制度への対応においても、電子保存機能は重要な役割を果たします。受領した適格請求書(インボイス)を関連付けて保存し、適格請求書発行事業者の登録番号確認結果をデータとして保持することで、仕入税額控除への対応をスムーズに行うことが可能です。
JIIMA認証取得済みの請求書クラウドを選択することで、法的要件にシステムが合致しているかを、一から確認する手間を軽減できる点も大きなメリットです。
基本機能② Web請求機能(請求書の電子発行・送付)
Web請求機能は、自社が発行する請求書を取引先へ迅速に届けるための機能であり、インボイス制度の適格請求書の交付義務を電子的に果たすうえで、重要な役割を担います。システムから受取用URL付きのメールを送信し、取引先側がURL経由でPDFをダウンロードする仕組みです。
例えば、月200枚の請求書を郵送からWeb請求に切り替えた場合、切手代だけで22,000円かかるところ、ClimberCloudであれば5,900円(月額基本料金900円+250取引までの請求5,000円)に抑えることができ、月間約16,100円を削減することができます。
また、デジタルインボイスの国際規格である「Peppol」に対応しているシステムであれば、取引先との間で標準化されたデジタルデータを直接やり取りすることも可能です。
基本機能③ Web受領機能(請求書の電子受領)
Web受領機能は、取引先が専用のURLから請求書を直接アップロードする仕組みです。メールの添付ファイル保存や紙のスキャンといった手間を省き、受領した瞬間から電帳法に対応した保存プロセスを開始できます。
なお、取引先への切り替え依頼を進める際は、一度に全取引先へ展開するのではなく、主要な取引先から段階的に依頼を行うといったアプローチが有効です。ClimberCloudでは、取引先への依頼文テンプレートの提供など、担当者の心理的ハードルを下げるための円滑な移行サポートがあります。
さらに、Peppolによる電子受領を活用することで、将来的には手入力ゼロの運用を目指すことも可能です。
基本機能④ AI連携機能(AI OCR・誤り検知・全文検索)
AI連携機能は、AI OCR技術を用いて、受領した請求書の日付・取引先名・金額・登録番号などを自動的に読み取る機能です。インボイス制度への対応において、請求書内の適格請求書発行事業者登録番号を自動抽出し、有効な番号であるかを検証するプロセスを自動化できる点がメリットです。
また、登録済みデータとの重複を検知する「二重登録アラート」や、Web請求時に宛名とPDF内容の不一致を指摘する「送付先誤り検知」も、経理業務の品質向上に役立つでしょう。
さらに、「全文検索機能」を活用すれば、自由なキーワードで数万件の文書から目的の情報を即座に探し出すことができ、税務調査や監査対応の効率化にもつながります。
基本機能⑤ 自動登録/WebAPI連携機能(会計ソフト・ERP等との外部連携)
自動登録とWebAPI連携機能は、請求書クラウドを単体で利用する場合ではなく、既存の会計ソフトやERPと連携しながら活用する際に欠かせない機能です。
監視フォルダにPDFが保存されると自動でクラウドへアップロードされる仕組みや、WebAPI経由で承認済みデータを会計ソフトへ自動連携させる仕組みにより、データの二重入力や転記ミスを防止できます。
また、インボイス制度で重視される「正しい税率区分」を含む仕訳データを、そのまま会計ソフトへ連携できるため、消費税申告時のミス防止にもつながります。既存の業務システムを活かしつつ、法令対応と業務自動化を同時に進められる点が、請求書クラウドの自動登録とWebAPI連携機能の大きな価値といえるでしょう。
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