【IT初心者向け】AI OCRとは?仕組み・活用シーン、OCRとの違いをわかりやすく解説|経理業務お役立ち情報
お問い合わせ 資料請求

【IT初心者向け】AI OCRとは?仕組み・活用シーン、OCRとの違いをわかりやすく解説

  1. ホーム
  2. 経理業務お役立ち情報
  3. AI
  4. 【IT初心者向け】AI OCRとは?仕組み・活用シーン、OCRとの違いをわかりやすく解説
本記事は2024/12/27に更新しております。
【IT初心者向け】AI OCRとは?仕組み・活用シーン、OCRとの違いをわかりやすく解説
近年、性能の発展が著しいAIを書類のデータ化に用いるOCR(光学文字認識)に取り入れた「AI OCR」が注目を集めています。より識字率や柔軟性が高く、人間の手間を軽減し、業務効率化の助けとなる技術です。
本記事では、AI OCRの仕組みや活用シーン、OCRとの違いをやさしく解説します。

01

OCRとは

まずはOCRについて、概要や課題を整理していきましょう。

OCRの概要

OCR(光学文字認識)は、画像データやPDFから文字を識別してテキストデータへと変換する技術です。スキャナと混同しがちですが、スキャナは紙の書類を取り込んで画像データ化するものです。一方、その画像データから文字を認識して、テキストデータに変換する技術がOCRです。
例えば、契約書や注文書をOCRで読み取って業務支援システムと連携すれば、契約情報や顧客情報を手入力する手間が省けます。また、名刺管理システムでもOCR技術が使われていて、名刺をスキャナで読み込んだ後に、OCR機能により名刺に記載されている「会社名」「役職」「氏名」「住所」「電話番号」「メールアドレス」などが、自動的にテキストで登録されます。
データがテキスト化されることにより、数多くの顧客リストから、会社名、氏名などで対象者を検索することや郵便物などの宛先への印字などが可能になります。
OCRは顧客とやりとりする書類のほか社内帳票など、さまざまな手書きの書類の文字のデータ化にも役立てられています。

OCRの課題

OCRは人間の手間を大きく軽減してくれる便利な技術ですが、主に3つの課題があります。

主な課題

  • 1. 手書きの文字に対する識字率の低さ
  • 2. 解像度が低い書類が認識できない
  • 3. 一定のフォーマットを持たない帳票への対応

1. 手書きの文字に対する識字率の低さ

まず、手書きの文字に対する識字率の低さです。活字と違って手書きの文字には人それぞれのクセが反映されるため、どうしても誤認識が発生し、手作業でデータを修正しなければならず、業務の負担となっていました。

2. 解像度が低い書類が認識できない

次に、手書きでなかったとしても、解像度が低かったり、汚れやノイズがある書類では、文字を正確に認識できなかったり、汚れやノイズを文字と誤認識したりして、こちらも最終的には、手作業でデータの修正が必要となってきます。

3. 一定のフォーマットを持たない帳票への対応

また、一定のフォーマットを持たない帳票への対応も課題でした。請求書などを取り込んでテキストデータとしてリスト化する場合に、記載されている項目は同じでも、取引先ごとにレイアウトがばらばらの場合、会社名、請求項目、請求金額が、どの位置に記載されているかなどを事前に設定しないと、正しくリスト化することが難しいという課題がありました。

月900円~!
バックオフィスの作業を!
これ一つで簡単に!

導入に関するお問い合わせ

02

AI OCRとは

AI技術を活用したOCRはどのような特徴を持つのでしょうか。文字認識の仕組みもあわせてみていきましょう。

AI OCRの概要

AI OCRは、OCRにAIの機能が加わり、AIの特徴のひとつであるディープラーニングによって文字やレイアウトの認識精度が高まったOCRです。従来のOCRよりも文字列の検出や認識が飛躍的に正確にできるようになりました。
また、文脈を理解して文字を処理できるため、例えばカタカナの「カ」と漢字の「力(ちから)」のように誤認識の発生しやすい文字も高い精度で正しく認識できます。

AI OCRにおける文字認識の仕組み

では、AIはどのようにして文字を読み取っているのでしょうか。AI OCRにおける文字認識は大きく下記の3ステップで成り立っています。

1. 前処理

書類の画像データにノイズ除去や回転をかけて、文字を正確に認識できるように調整

2. 文字の識別に必要な特徴の抽出

画像の背景と文字列の領域を区別し、文字列の領域から、さらに文字の識別に必要な特徴を抽出

3. 文字の識別

2で抽出された特徴をもとに、あらかじめ学習してあるデータセットや文脈、単語の連続性などから正しい文字を特定。ディープラーニングにより手書きの文字でも従来よりも正確な識別が可能

従来のOCRは、文字の識別ルールを人の手で設定する必要がありました。しかしAI OCRではAIが膨大なデータからの学習内容をもとに、自動的に文字を検出・識別してくれます。

月900円~!
バックオフィスの作業を!
これ一つで簡単に!

導入に関するお問い合わせ

03

AI OCRとOCRは何が違う?

AI OCRと従来のOCRについて、認識精度、対応帳票、書類の処理にかかる時間、学習能力の観点から比較し、両者の違いを整理しておきましょう。

文字認識の精度

AI OCRと従来のOCRとでは識字率が大きく異なります。従来のOCRは活字の認識には優れていますが、手書きの識字を弱みとしていました。
一方、AI OCRは文字認識の結果をディープラーニングで学習し、認識精度を大幅に向上させています。ただし、精度が高いといってもまだ100%正確ではない点には注意が必要です。

対応帳票

従来のOCRは非定型帳票の処理にあたり、読み取り位置や読み取る項目など事前の設定が必要でした。
一方、AI OCRならAIが書類内の文字列の位置や記載項目を自動で抽出するため、様々なレイアウトの帳票に対応できます。

書類の処理にかかる時間

上述のとおり、AI OCRは非定型帳票にも容易に対応できるため、事前設定の手間が省けて従来のOCRよりも帳票処理にかかる時間が短くなりました。
さらに、会計システムなど業務支援システムと連携できるAI OCRであれば、文字の読み取りだけでなく、システムへのデータ入力まで自動化でき、業務の大幅な効率化を図れます。

文字情報の学習

AI OCRの最大の特徴は、ディープラーニングを活用して文字情報を学習する点です。従来のOCRは、あらかじめ設定したルールに則って文字を認識するため、未知のフォントやレイアウトの処理には課題がありました。
AI OCRは大量のデータから文字の形状や文脈を学習し、クセのある手書き文字やフォーマットが一定でない帳票でも高い認識精度が期待できます。

最後に、AI OCRと従来のOCRの違いをまとめたものが下表です。

AI OCR従来のOCR
文字認識の精度・手書き文字でも高い認識精度・活字はある程度精度が高い
・手書き文字に弱い
・汚れやノイズに弱い
対応帳票・定型・非定型問わず対応・定型帳票に対応
・非定型帳票は事前設定が必要
書類の処理時間・非定型帳票でも設定不要で読み取り可能
・業務システムへの自動入力まで可能
・事前設定に時間がかかる場合も
文字情報の学習・ディープラーニングによる自動学習・識別ルールを事前に設定

月900円~!
バックオフィスの作業を!
これ一つで簡単に!

導入に関するお問い合わせ

04

AI OCRの活用シーン

それでは、AI OCRは企業においてどのように活用されているのでしょうか。部門ごとに4つの具体例を紹介します。

経理部門:請求書の処理

企業の経理部門ではAI OCRを請求書処理に活用できます。
ある企業では会計システムと連携できるAI OCRの導入により、受け取った請求書の読み取りから仕訳入力まで完全に自動化を実現しました。これにより経理の知識がない人でも請求書処理が可能になり、経理業務にかかる時間も従来の約1割にまで減少しています。

人事部門:求職者情報の処理

人事部門では、求職者情報の処理にAI OCRが活用されています。例えば、採用活動におけるエントリーシートや履歴書などのデータ化です。
ある企業では紙の書類で寄せられる求職者情報のチェックとデータ化を手作業で行っていましたが、手書きの文字も高精度で読み取れるAI OCRを導入し、作業時間の大幅な短縮を実現。担当者の負担軽減を実現しました。

総務部門:郵便物や荷物の処理

AI OCRは企業に送られてくる郵便物や荷物の仕分けにも活用できます。
郵便物の宛先である社員の部署名と氏名、送り主の社名と氏名をAI OCRで読み取り、専用システムとの連携で郵便物が届いたことを該当社員に通知できる仕組みを構築した企業もあります。総務部の負担は大きく軽減されたうえ、在宅勤務や外出中の社員も会社に届いた郵便物をスマートフォンで簡単に確認できるようになりました。

営業:契約書やアンケート用紙処理

AI OCRはバックオフィスだけでなく営業部門でも活用できます。
顧客から受け取った手書きの契約書やアンケート用紙を見ながらExcelや顧客管理システムに手入力している企業も多いでしょう。

実際にこうした企業でAI OCRを導入したところ、書類の入力作業が半減した例もあります。

月900円~!
バックオフィスの作業を!
これ一つで簡単に!

導入に関するお問い合わせ

05

AI OCRを導入するメリット

AI OCRを導入すると紙の書類や手書き書類の処理を効率化できます。本章ではこうした業務効率化がもたらす5つの効果をみていきましょう。

AI OCRを導入するメリット

  • 1. 生産性向上
  • 2. 顧客満足度向上
  • 3. コストカット
  • 4. 従業員満足度の向上
  • 5. DXの加速

生産性向上

AI OCR導入によって期待できる大きな効果は、まず生産性の向上です。
人の目による確認作業は必要ですが、AI OCRは書類の内容を高い精度で読み取れるため、データ入力にかかる時間を1/10にまで削減した例もあります。
担当社員はより付加価値の高い業務に時間を割けるようになり、部門・会社全体の生産性向上も図れます。

顧客満足度向上

AI OCRを使用すると書類処理の精度とスピードが飛躍的に改善されて業務の効率だけでなく質も高まるでしょう。
顧客からの問い合わせなどにも余裕を持って対応できるようになり、顧客満足度の高まりを期待できます。また、特に繁忙期などで発生しがちなミスの減少も信頼関係の維持・構築に寄与します。

コストカット

コストカットもAI OCRがもたらすメリットのひとつです。
データ入力や確認作業にかかる人件費を大幅に削減できます。繁忙期における追加人員の手配も不要となれば、臨時コストの発生も抑えられるでしょう。 もちろんAI OCRの導入には費用がかかりますが、生産性の向上や人件費の削減による長期的な金銭面でのメリットは大きいといえます。

従業員満足度の向上

AI OCRの導入は従業員満足度にも影響するでしょう。
単調かつ繰り返しの多いデータ入力作業の減少は、顧客とのやりとりやデータ分析など、より価値のある業務に取り組む時間をもたらします。ほかにも、残業時間が少なくなればストレスが軽減されます。こうした効果から、結果的に仕事への満足感やモチベーションの高まりも期待できるでしょう。

DXの加速

AI OCRは企業のDXを加速させるための有効な手段です。
紙書類のデータ化を自動で行えるほか、RPAや業務支援システムと連携させれば書類データの仕分けや入力まで一貫して自動化できるようになり、デジタル化を推進できます。

月900円~!
バックオフィスの作業を!
これ一つで簡単に!

導入に関するお問い合わせ

06

まとめ

最後に、本記事の要点は下記のとおりです。

  • AI OCRとはAIを活用して画像データから文字列・文字をテキストとして抽出する技術
  • AI OCRは識字率・対応できる帳票の多さ・書類処理の効率・文字情報の学習の面でOCRよりも優れている
  • AI OCRはバックオフィスだけでなく営業部門など企業内の様々な部門で活用できる
  • AI OCRの導入により書類処理業務を効率化でき、生産性や顧客満足度、従業員満足度の向上のほかコストカットやDXの加速効果が期待できる

近年、著しく進歩するAI技術は人間の大きな助けとなるものです。本記事で紹介したAI OCRをはじめとしたAIを上手に利活用できれば、単なる業務効率化に留まらず様々なメリットを得られるでしょう。

請求書の発行から受領・保存までまるごと電子化できる、請求書クラウド「ClimberCloud(クライマークラウド)」でも、AI OCR機能をオプションでご利用いただけます。
スキャナで画像データ化した請求書やPDF形式の請求書のテキストをAI OCRで読み取ってデータの紐づけ先に自動でセット。入力作業の負担を軽減しながら電子帳簿保存法やインボイス制度に対応できます。
ClimberCloudのAIオプションについてはこちらをご覧ください。

月900円~!
バックオフィスの作業を!
これ一つで簡単に!

導入に関するお問い合わせ

07

ClimberCloudとは

ClimberCloudとは

バックオフィス※業務のデジタル変革(DX)を支援する、
電子帳簿保存法完全対応の
クラウド型
Web請求/電子帳簿保管サービス

ClimberCloud

※バックオフィス業務とは経理や総務、人事、法務、財務などといった直接顧客と対峙することの無い社内向け業務全般を行う職種や業務のこと

ClimberCloudが提供するサービス

ClimberCloudは、3つのサービスでバックオフィス業務のデジタル変革を支援します。

01.Web請求サービス (書類送付)

• 請求書などのClimberCloud上に保存された書類を、取引先へメール送信が可能
• ワークフローや自動連携オプションの利用により自動送付も可能

Web請求サービス(書類送付)
Web請求機能について

02.データ保管サービス(電帳法対応)[ 自社による保存機能 ]

• 会計帳簿、決算関係書類、取引関係書類(自·他社発行)などの電子保存が可能
• 各電子帳簿保存法の要件を充足

データ保存サービス(電子帳簿保存法対応)[ 自社による保存機能 ]
電子データ・電子取引対応保存機能について

03.データ保管サービス(電帳法対応)[ 他社による保存機能 ]

• 受領用URLを発行し、取引先が当該URLに書類を格納
• 相手の利用サービスなどに依存せず書類の一元管理が可能
• URL発行は取引先あたり初回のみのため、運用も簡単

データ保存サービス(電子帳簿保存法対応)[ Web受領サービス(書類受領) ]
電子データ・電子取引対応保存機能について

導入企業様におけるClimberCloudの利用メリット

01
ClimberCloud一つで実現可能!
  • 1.

    インボイス制度&電子帳簿保存法対応した書類の電子保存
  • 2.

    Web請求・Web受領
02
ClimberCloud一つで
各種JIIMA認証取得済
法要件に対応した
電子書類データの一元管理が可能
03
少額から始められる
無駄のない従量課金制
04
API・自動登録
ツールでデータ連携が
スムーズ!
05
トライアル期間あり
無料でお試し!
ClimberCloudで電子保管が可能な帳票
ClimberCloudなら請求書などのあらゆる書類をインボイス制度・改正電子帳簿保存法に両対応した電子データとして保存・一元管理ができるニャ!

ClimberCloudで電子保管が可能な帳票

国税関係帳簿書類は原則紙保存ですが、電子データ保存を認める特例として電子帳簿保存法が存在します。
ClimberCloudは全ての電子帳簿保存法条項に対応した帳簿・書類の電子保管が可能です。

国税関係帳簿
国税関係帳簿
自己が発行した帳簿
・総勘定元帳
・仕訳帳
・その他補助簿
該当条項
4条第1項
作成データを保存(帳簿申請)
JIIMA認証
電子取引ソフト法的要件認証
国税関係書類 - 決算関係書類
国税関係書類-決算関係書類
自己が発行した書類
・貸借対照表
・棚卸表
・損益計算書
・その他決算書類
該当条項
4条第2項
作成データを保存(書類申請)
4条第3項
紙のスキャンデータを保存
(スキャナ保存申請)
JIIMA認証
電子取引ソフト法的要件認証
国税関係書類 - 決算関係書類
国税関係書類-取引関係書類(紙)
自己が発行した書類の写し
・請求書控
・見積書控
・各種契約書
・領収書控
・注文書控
・その他準ずる書類
相手方から受領した書類
・請求書
・見積書
・各種契約書
・領収書
・注文書
・その他準ずる書類
該当条項
4条第2項
作成データを保存(書類申請)
4条第3項
紙のスキャンデータを保存
(スキャナ保存申請)
JIIMA認証
電子取引ソフト法的要件認証 スキャナ保存ソフト
電子取引
電子取引
国税関係書類以外の書類
・Web請求書
・FAX※PDF
・メール添付
・電子契約
該当条項
7条(義務)
授受したデータを保存
JIIMA認証
電子取引ソフト
帳簿・書類を電子保管する場合は、該当条項の様式を満たした保存が必要だニャ!*ClimberCloudは各種JIIMA認証取得済みだから、 フクザツな要件もまるっと対応できるんだニャ!各条項の要件を満たしているという証明が JIIMA認証なんだニャ〜

*電子取引により授受した書類は電子での保存が2022年1月より義務化

月900円~!
バックオフィスの作業を!
これ一つで簡単に!

導入に関するお問い合わせ

この記事を書いた人

紗冬えいみ
金融ライター・Webマーケター。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP保有。証券会社、公認会計士・税理士事務所での実務経験を持ち、個人の資産形成や、法人・個人の記帳代行、決算書や申告書の作成補助に携わる。ライター転身後は知識と経験を活かして投資・資産形成や経理の基礎に関する記事を多く執筆。紙媒体も含めて年間200記事以上を手がける。
監修 梶本卓哉(公認会計士、税理士)
監修
梶本卓哉(公認会計士、税理士)

早稲田大学卒業後、関東信越国税局採用。税務大学校を首席卒業(金時計)し、税務署法人課税部門にて法人税、消費税等の税務調査に従事。複雑困難事案の事績により署長顕彰。大手監査法人に転職後、製造業や不動産業をはじめ様々な業種の上場会社監査やIPO監査に従事。その後、中央官庁勤務を経て大手証券会社の引受審査部・公開引受部にてIPO業務に従事。現在は主に法人の税務顧問を務めており、スタートアップ支援に強みを有する。

それ全部ClimberCloudにお任せ!

ページTOPへ

お問い合わせ 資料請求