請求書クラウドを選定するポイントは、自社に必要な機能、コスト、セキュリティ、サポート体制の4点があります。各サービスの内容をしっかり把握し、複数サービスを比較したうえで総合的に判断しましょう。
機能について
請求書クラウドの主な機能を5つ紹介します。
電子データ・電子取引保存機能
電子データや電子取引の情報を安全に管理する機能です。改ざん防止のための認証機能やタイムスタンプを備えていれば、電子帳簿保存法やインボイス制度にも容易に対応できます。
Web請求機能
取引先に対して請求書をWeb上で発行できる機能です。受取用URLを記載したメールを送信すれば、取引先はURLから請求書をダウンロードできます。もちろん、送信した請求書の保存機能も備えています。
Web受領機能
取引先が発行した請求書を安全に受け取れる機能です。取引先に専用URLを使って請求書をアップロードしてもらうと自社に通知メールが届き、PDFを閲覧・ダウンロードできる仕組みです。PDFファイルにはタイムスタンプが付与されていれば、電子帳簿保存法に対応した形で保存できます。
仕訳機能
請求書の保存と同時に仕訳データを入力できる機能です。簿記の知識がなくても簡単に仕訳できるサービスも多くあります。誰でも書類の保存と起票まで行えるようになれば、経理業務の大幅な効率化が図れるでしょう。
自動登録/AIOCR機能
AIとOCR技術を活用し、アップロードした請求書からテキストを自動的に読み取る機能もあります。読み取った情報は検索項目に自動で紐づけられるため、手入力の負担や時間を軽減しながら、電子帳簿保存法・インボイス制度に対応できます。
料金について
請求書クラウドで一般的に発生する費用は、初期費用、月額費用、従量課金です。
各費用はサービスにより大きく差があり、初期費用は無料のものから高額な場合で10万円程度、月額費用は数千円程度が主流です。
従量課金では、請求書の発行枚数やデータ保存容量、追加機能の利用に応じて加算されます。
セキュリティ・認証
安心・安全なサービスを確実に選びたいなら、法令対応やセキュリティ、品質に関する認証を取得しているかどうかにも注目です。主な認証・認定等は下記のとおりです。
- JIIMA認証
電子帳簿保存法の要件を満たすソフトウェアであることを保証
- ASPIC認定
安全性と信頼性を満たすASP・SaaSサービスに与えられる認定
- Peppol
電子文書をWeb上でやりとりする際の国際標準規格
- ISMS認証
情報セキュリティの管理体制を整備する枠組みに適合していることを保証
サポート体制
サービスの導入や運用に不安がある場合は各種サポートも確認しましょう。例えば、導入支援なら初期設定や運用方法についてサポートを受けられ、スムーズな稼働を期待できます。
そのほかにも、法令対応について専門家のアドバイスを受けられるサポートなどを提供しているところもあります。