【保存期間まとめ】決算書類等の種類別の保管期間を一覧表で解説!電子帳簿保存法の改正点も|インボイス制度・電帳法対応の電子取引、電子データ保存ならClimberCloud(クライマークラウド)
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【保存期間まとめ】決算書類等の種類別の保管期間を一覧表で解説!電子帳簿保存法の改正点も

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本記事は2024/09/01に更新しております。
【保存期間まとめ】決算書類等の種類別の保管期間を一覧表で解説!電子帳簿保存法の改正点も

帳簿、書類、議事録など、事業活動には様々なドキュメントが必要になります。
しかし、一部のドキュメントに関しては、保存期間が種類ごとに細かく法律で定められていて、自己判断で破棄してしまうと過料など、ペナルティを受ける恐れがあるので、注意しなければなりません。
本記事では、決算書類等の保管期間を一覧表でわかりやすくまとめています。また、2024年の最新情報に基づいた電子帳簿保存法のポイントを解説し、電子保存のメリットとデメリット、紙保存のポイントも紹介します。

溜まっていくドキュメントはいつ処分してもいいのか、業務を効率化するにはどうすればよいのかなど、決算書類等の保管についてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

01

決算書類等の種類別の保管期間一覧表

事業活動の内容を記録した書類や税金の計算のために根拠となる帳簿は、保管期間が法律で定められています。
次の一覧表で、決算書類等の種類別の保管期間を確認しましょう。

種類保管期間
会社法所定の備付書類(定款、株主名簿など)常に最新のものを備え付けておく
会社法所定の書類(株主総会議事録、取締役会議事録、計算書類、事業報告書、監査報告書など)10年間
会計帳簿(総勘定元帳、固定資産台帳など)7年間※1※2
決算関係書類(貸借対照表、損益計算書、棚卸表など)7年間※2
現預金取引等関係書類(領収書、預金通帳、借用証など)・法人 7年間※2
・個人の青色申告 7年間※3
・個人の白色申告 5年間
その他の書類(請求書、見積書、契約書、納品書など)・法人 7年間※2
・個人 5年間
労働関係書類(賃金台帳など)3年間※4

※1会社法上は10年間の保管義務があります。
※2 法人の青色繰越欠損金または災害損失金額が生じた事業年度の保管期間は10年(2018年4月1日前に開始した事業年度は9年間)です。
※3前々年分の事業所得及び不動産所得の金額が300万円以下の場合は5年間です。
※4労働基準法の改正により、令和2年4月1日から5年間に延長されましたが、経過措置として当分の間は3年間が適用されます。

また、インボイス制度での適格請求書は7年間の保管が必要です。

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02

電子帳簿保存法の改正点と決算書類等への影響

電子帳簿保存法は、税務関係帳簿書類のデータ保存を可能とする法律で、電子データで保存する際に守るべきルールを規定しています。
1998年に施行されて以降、何度か改正が行われましたが、2022年1月に大きな改正がありました。
その中でも重要なポイントである「電子取引データの保存義務化」と「スキャナ保存の要件緩和」について、詳しく解説しましょう。

電子取引データの保存義務化

電子帳簿保存法は、紙で保存すべき書類を電子データで保存することも認めるという法律です。
そのうえで、2022年1月の改正後2年間の宥恕措置を経て、電子取引による電子データについては、ルールに従って電子保存することが義務付けられました。

つまり、2024年1月1日以降は電子取引による電子データは紙で保存することができません。電子取引をデータで保存する際には、改ざん防止措置や検索機能の確保要件を満たす方法で保存しましょう。

スキャナ保存の要件緩和

電子帳簿保存法が認める電子保存のひとつに、紙の書類を、スキャナを使って電子化する方法(スキャナ保存)があります。
スキャナ保存について、主な2022年1月の改正点は次の4つです。

・事前届出が不要
・タイムスタンプ要件の緩和
・検索要件等の緩和
・適正事務処理要件の廃止

また、2023年に以下の3点が改正されました。

・解像度・階調・大きさに関する情報の保存は不要
・入力者等情報の確認要件は廃止
・帳簿との相互関連性の確保が必要な書類は重要書類に限定
相互関連性の確保については、お金や物の流れに直接関わりのない見積書などの書類は相互関連性の確保要件を満たす必要はなくなりました。

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03

決算書類等の電子保存

決算書類等を電子データで保存することは、メリットとデメリットがあります。
メリットを活用し、デメリットへの対策を行えば、自社に合った方法を選択することができるでしょう。
次に、それぞれを紹介していきます。

メリット

決算書類等を電子保存するメリットは主に次の4つです。

メリット

  • ①省スペース化
  • ②検索性向上
  • ③災害リスク軽減
  • ④業務効率化

①省スペース化

1つ目のメリットは省スペースで保管できることです。
決算書類等は10年間保管しなければならないものもあります。
また、1年間で発生する書類の量が多い場合、10年分を置いておくためのスペースを確保することは容易ではありません。そこで、紙ではなく電子データで保管すれば、保管スペースを大幅に減らすことができ、保管するための倉庫を借りるなどのコストも削減することができます。

②検索性向上

メリットの2つ目は検索性が向上することです。
電子データで保存する際には、データ名に取引年月日・取引金額・取引先名を入れる必要があります。
このような項目を条件にして検索可能にすることが義務づけられているからです。
電子データで保存することにより、帳簿や書類を簡単に検索することができるので、紙で保存するよりも探す手間が軽減されます。

③災害リスク軽減

決算書類等を電子保存するメリットとして、災害リスクの軽減も挙げられます。
紙で保管していると保管場所である会社や倉庫が被災した場合、会社にとって重要な書類が消失してしまう恐れがあります。
一方、電子データはクラウド上に保管することが可能です。
セキュリティが施されたクラウド上に電子データを保管すれば、会社が被災しても電子データの消失リスクは軽減できます。

④業務効率化

決算書類等の電子データ保管を導入すると、業務の効率化につながります。
書類を紙で保管すると、書類整理やファイリングなどを手作業で行わなければなりません。
一方、電子データで保管すると、このような負担を軽減することができます。
また、経費精算システムや会計システムと連動可能な電子保存システムを活用すれば、経理業務全体の効率化が期待できます。

デメリット

決算書類等を電子データで保管することにはデメリットもあります。
主に次の3つのデメリットを紹介しましょう。

デメリット

  • ①システム導入費用
  • ②セキュリティ対策
  • ③具体的な電子保存方法の確立

①システム導入費用

1つ目のデメリットは、システム導入に費用がかかることです。
決算書類等を電子データで保存する際には、タイムスタンプの付与や検索性の確保など保存方法のルールに従う必要があります。
そのため、要件を満たすシステムを準備しなければなりません。
また、電子データを保存し閲覧するためのパソコンやディスプレイ、保存メディアなどを購入する費用も必要になり、初期費用に加え、ランニングコストが必要になります。

②セキュリティ対策

決算書類等を電子データで保存すると、セキュリティ対策が必要になることがデメリットとして挙げられます。
決算書類等には、会社の機密情報が記載されています。電子データで保管していると、ハッキングなどによる情報漏洩のリスクが高まります。
そのため、セキュリティ対策を万全に行う必要があり、その分、手間や費用が発生してしまいます。

③具体的な電子保存方法の確立

デメリットの3つ目は、具体的な電子保存方法の確立に手間がかかることです。
電子データの保存方法は、例えば、クラウドサービス、自社サーバー、電子帳簿保存法対応ソフトなど多種多様です。
その中から自社に合ったシステムを選択しなければなりません。
また、電子データで保存するためのルールを策定して、それを管理する人材も必要です。
社員に対して研修を行って自社の人材を教育したり、専門知識のある人材を採用したりするなど、電子保存のための人材を新たに確保しなければならないこともデメリットといえます。

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04

決算書類等の紙保存

紙でやり取りした書類は、紙で保存することもできます。
しかし、紙保存にもリスクがあるため、正しい保管方法があることを知っておくことが必要です。
ここからは、決算書類等を紙で保存する場合の注意点と保管方法のポイントを解説します。

注意点

紙保存の注意点は次の3つです。

①紛失・盗難・災害リスク
②保管スペース確保
③検索性の低さ

①紛失・盗難・災害リスク

紙保存は、紛失や盗難、災害に関するリスクが高くなる傾向にあります。
書類が増えれば増えるほど管理が複雑になるからです。
決算書類等を紙で保存する際には、厳重な管理システムを構築しましょう。

②保管スペースの確保

紙で保管する場合、保管スペースの確保が必要になります。
保管義務のある書類は、定款や議事録、計算書類、帳簿、請求書、領収書など数が多く、保管期間が10年の書類もあります。
よって、保管スペースを有効活用できるよう書類を整理整頓するなど、保管方法を工夫することが必要です。

③検索性の低さ

決算書類等を紙で保管していると、必要な書類を探す際、手作業で探すことになります。
しかし、書類の保管方法によっては、書類の保管場所がわかりにくくなってしまい、書類を探すために時間がかかってしまうケースもあります。
紙で保管する際には、書類を探すことも考慮して保管ルールを定めましょう。

保管方法

決算書類等を紙で保管する方法のポイントを3つ紹介します。

①ファイリング
②書庫・キャビネット
③防火・防水対策

①ファイリング

様々な書類を探しやすいように、書類の種類ごとに整理しファイリングしましょう。
さらに、年度や書類名をファイルの表紙に記載しておくと、ファイルを見ただけで中身がわかりやすくなります。

②書庫・キャビネット

書類を保管する際には、適切な温度・湿度で保管できる書庫やキャビネットを利用しましょう。
紙は温度や湿度によって劣化してしまいますので、劣化に注意して保管しましょう。

③防火・防水対策

火災や水害で被災すれば、紙の書類は消失する可能性が高くなります。
会社の機密情報を守るために、書類の保管場所には防火・防水対策を講じておきましょう。

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05

まとめ

決算書類等は種類ごとに細かく保管期間が定められています。
保管期間を守らず処分してしまうとペナルティを受ける恐れがあるため、保管期間は厳守し、適切な方法で保存することが重要です。
また、電子帳簿保存法に対応することで、業務効率化やコスト削減が期待できます。

但し、自社に合ったシステムやセキュリティを正しく選択する必要があるため、電子保存に迷ったら専門家へ相談してみましょう。

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06

ClimberCloudとは

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国税関係帳簿
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国税関係書類 - 決算関係書類
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該当条項
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(スキャナ保存申請)
JIIMA認証
電子取引ソフト法的要件認証
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4条第2項
作成データを保存(書類申請)
4条第3項
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この記事を書いた人

緒方友梨
税理士事務所勤務15年以上。保有資格はFP技能士2級、AFP(日本FP協会認定)、簿記2級。個人、法人の記帳代行から決算業務、申告書作成補助業務まで、経理業務全般に従事。税務知識を生かして、会社での管理のしやすさはもちろんのこと、税務調査も意識した会計処理が得意。また、ファイナンシャルプランナーとして、資産設計のアドバイスや執筆活動も実施。 
監修 梶本卓哉(公認会計士、税理士)
監修
梶本卓哉(公認会計士、税理士)

早稲田大学卒業後、関東信越国税局採用。税務大学校を首席卒業(金時計)し、税務署法人課税部門にて法人税、消費税等の税務調査に従事。複雑困難事案の事績により署長顕彰。大手監査法人に転職後、製造業や不動産業をはじめ様々な業種の上場会社監査やIPO監査に従事。その後、中央官庁勤務を経て大手証券会社の引受審査部・公開引受部にてIPO業務に従事。現在は主に法人の税務顧問を務めており、スタートアップ支援に強みを有する。

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